退職する理由が病気、特に心の病気の場合には、退職する際に伝えにくい場合があります。
また、伝えても理解してもらえないことも多くなります。
どんな方法で伝えるのがいい伝え方なのか、また上手に伝えて理解してもらう方法をご紹介します。
すぐに退職したい場合の方法や退職届の例文なども参考にしてください。
うつ病で退職する時の伝え方とは?直接じゃなくて電話でもOK?
うつ病の場合には、退職を伝えづらい場合や出向くことさえできない場合もあるでしょう。
そんな場合には、直接伝えに行かなくても可能な場合があります。
それらの方法も知っておくのがおすすめです。
退職届を手渡すor内容証明郵便で郵送
民法では、雇用期間の定めのない場合は、2週間前に会社に退職について伝えれば通常退職が可能です。
うつ病のために出社や仕事をすることが難しいと感じた場合には、できるだけ早めに退職届を出すことで早く辞められるでしょう。
退職届を内容証明郵便で送る
また、退職届は本来手渡しをするのがマナーですが、うつ病で難しい場合は「内容証明郵便」で郵送も可能です。
「内容証明郵便」とは「郵便を出した内容や発送日、相手が受け取った日付等を郵便局が証明するサービス」です。
「内容証明郵便」で郵送することで、きちんと退職届を出したということが証明されるのでおすすめです。
「内容証明郵便」を出すには、退職届を3部同じものを用意します。
1部は会社に郵送され、1部は郵便局に保管され、1部は自分で保管をします。
こうすることで、退職届を出したことが郵便局からもしっかり保証され、正式な書類をきちんと郵送したことが証明されます。
伝え方は電話やメールでもOK
また、出社できない、退職届が出せない場合は、直属の上司に電話やメールで伝えることも可能です。
できれば、電話で直接話して伝えるようにし、難しい場合はメールで伝えるといいでしょう。
電話の場合は、直接ゆっくり話せるような時間に電話をしたり、メールの場合は退職届の様式に則った内容のメールを送ったりするのがいい伝え方です。
退職届は、一方的に伝えるだけにならないことがマナーです。
相手にうつ病のこと、現在の状態のことをできるだけ理解してもらえるよう電話やメールをするのがおすすめです。
会わなくていいってだけで気が軽くなるよな
医療機関で診断書をもらうと即日退職しやすい
また医療機関で、うつ病について、現在の状態について詳しい診断書をもらうことで即日退職しやすくなります。
通院している場合は受診の際に「会社を退職するために提出したい」と伝え、診断書を書いてもらってください。
受診時でなくても、診断書をもらう専門の窓口で受け取れる場合もあります。
また、初診で診断書をもらうことは難しい場合も多いのですが、「会社を退職したいため」と伝えてみることが大切です。
診断書をもらうための料金としては、基本的には2,000円~3,000円、複雑な内容の場合には3,000円~6,000円の費用が必要です。
また、後日にしかもらえないこともありますので注意してください。
自分で伝えられない場合は退職代行がおすすめ!
うつ病で退職する場合には会社ともめないように退職することが大切です。
どうしても早く退職したい場合、退職について自分で伝えられない場合には、退職代行を利用するのがおすすめ。
ワンチャン即日退職もできるぜ
退職代行のサービスは、退職者の退職の意思を会社側に伝え、会社側の要望を退職者に伝えてくれるというもの。
会社との連絡を取り持ってくれますので、うつ病で会社と上手に関われない状態の場合に便利でしょう。
2万円程度でサービスが受けられます。
会社側が退職を認めないことは違法なので合法!
退職届を出す場合に、このように自分で直接退職届を提出せず、電話やメール、退職代行などを利用してもマナー違反や違法ではありません。
安心して活用するといいでしょう。
ただし、退職の2週間前までに退職の意思を伝えることが定められていますので、できるだけその期間を守って退職することが大切です。
退職は正当な権利だからな
うつ病で辞める際の退職理由の伝え方!退職届の書き方や例文
うつ病で辞める際の退職理由についても、きちんと伝えることが必要ですので、詳しく伝え方をご紹介します。
具体的な退職届の書き方や例文を参考にしてください。
退職理由は正直に「体調不良」と伝えても良い!
まず退職理由を書く必要がありますが、正直に「体調不良」と書いた方が理解してもらいやすいでしょう。
うつ病では体調がすぐれないことが多くなりますので、「体調不良」と書いてください。
よく退職の理由として「体調不良」は書かれていますので、おすすめです。
メールでの退職理由の伝え方のフォーマット
また、メールでは上司に少し細かく内容を伝えるのがいい方法です。
長くお休みさせていただきましたが、体調不良が続くため、このままですとご迷惑をおかけいたします。〇月〇日で退職を希望いたします。ご理解賜りますようお願い致します。
体調不良のため、このまま職場での仕事を継続していくことが困難なため、〇月〇日で退職させて頂きたいと思います。ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解賜りますようお願い致します。
そして、退職希望日を明記しますが、できるだけ2週間以上後の日付にすることも大切です。
うつ病で辞める場合の退職届の書き方例文
退職届を書く際の書き方ですが、
このたび、体調不良のため〇月〇日をもって退職をいたしたくお願い申し上げます。
このたび体調不良で、病気の治療のため〇月〇日で退職をいたしたくお願い申し上げます。
などと書くのがおすすめです。
うつ病なら即日退職でもOK!すぐにでも辞めた方がいいメリット
また、うつ病の場合、即日でも退職した方がいい場合があります。
どうしても改善が見込めず「出社できない」「仕事ができない」ということを伝えれば理解してもらえることも多くなります。
特にうつ病の場合には、会社のことが気になってうつ病がよりひどくなる場合もあるでしょう。
すぐに辞めた方がいい場合のメリットについてもご紹介します。
すぐに辞めるとうつ病の治療を早く始められる
早く退職をすることで、うつ病の治療を早く始められておすすめです。
うつ病は放っておいても治りにくいため、早く専門的に治療を受けるといいでしょう。
退職してできるだけ早く治療に専念するのがいい方法です。
自分と向き合う時間をとることができる
また、退職することで自分と向き合う時間を多く取ることができます。
会社や仕事が負担となってうつ病になることは多く、心を少し開放した状態で自分を見つめる時間を取ることが大事なことです。
そうは言っても生活もあるよな
うつ病でいきなり退職するのは心配…すぐに利用できる頼もしい制度
ただ、うつ病で退職をした場合、その後の生活のことも心配です。
どう生活していけるのかを考えておく必要もあり、様々な制度を有効活用してみるのがおすすめです。
退職ではなく「休職」なら社会保険が継続できる
ここまで、退職ということで見てきましたが、できれば退職ではなく「休職」にするのも一つの方法です。
「休職」にすることで、社会保険はそのまま活用でき、保険を活用しながら通院して治すことができます。
できるだけ休職期間などを利用してみるのがおすすめの方法です。
診断書があれば「傷病手当金」を申請できる
また、会社を辞めずにうつ病の診断証明書を提出し、「傷病手当金」をもらって生活を安定させてもいいでしょう。
1年6ヶ月を限度に12カ月分の給料の平均2/3がもらえて生活面でも安心できます。
退職後なら「失業保険」を申請できる
また、退職後に「失業保険」を申請できるかどうかですが、病気のために仕事が出来ない状態のため「失業保険」は申請できません。
もしもらうならば、受給期間の延長をして、働ける状態になってからもらってください。
まとめ
うつ病の際の退職の伝え方についてご紹介しました。
うつ病で辛い時は、直接退職届を提出しなくても、郵送や電話、メール、退職代行など様々な伝え方が可能です。
あまり悩まずに退職の意思を早めに伝えてみるといいでしょう。
しかし、できれば休職制度や傷病手当金などの会社制度を利用して、回復を目指す方法がおすすめです。
退職を考える際には、自分の状態に合わせて、様々な選択肢があることを知っておいてください。
少し気を楽にして心を開放しながら、治るように専念してみるといいでしょう。
よくある質問
うつ病で退職するときによくある質問をご紹介します。気になることがあればここから探してみましょう。
うつ病で退職するときのメールの伝え方は?
退職をしたいという意思と退職希望日を書きましょう。退職希望日は2週間以上あとにします。
うつ病で退職するときの電話の伝え方は?
退職をしたいという意思と退職希望日を伝えましょう。現在の状態のことをできるだけ理解してもらえるよう、ゆっくり話せるような時間に電話を掛けるのがおすすめです。
うつ病で退職するデメリットは?
以下の点がデメリットです。
- 収入がなくなってしまう
- 補助金の申請や保険の手続きなどをすぐにしなければならない
- 仕事をするときに新しい仕事を探さなければならない
うつ病の退職理由、おすすめの例文は?
このたび、体調不良のため〇月〇日をもって退職をしたくお願い申し上げます。
このたび、病気の治療のため、〇月〇日で退職をしたくお願い申し上げます。
病気の治療のため、勝手ながら〇月〇日で退職をさせていただきたいと考え、ご連絡差し上げました。